小規模マンションの修繕対策です 藤沢市内

建物と人間は似ている

人間の寿命は85年、建物は100年です。人間は年に一度健康診断がありますが検診で色々な病気(不具合)が発覚した時や日頃の持病による通院を列記してみます。

①慢性胃炎②腰痛③痛風④高血圧⑤脳腫瘍⑥虫歯⑦糖尿病が自分に起きている場合何を優先して治療しますか?

私なら、⑤脳腫瘍を最優先します命に関わるからです。

現在の大規模修繕工事は①~⑦をまとめて治していることと同様です。これは一見理想的ではありますが皆さん病気とうまく付き合っていませんか?生活に支障がない範囲で対応しているはずです。会社を長期休むことは現実難しいですし、医療費などバランスを考えてタ対処されている方が大半と思います。

足場を4面架けることは無駄です(資産価値向上に貢献しません)

足場を4面架けることで折角なので「あえもこれも直したい」となり工事額は膨らむ一方です。今までどうりの大規模修繕の進め方ではコストが下がる余地はないので何かを変える必要があります。私が推奨します方法は現状の建物診断は正直意味がありません。足場を架けなくては手が届かないところは契約後実費精算になりますので契約外費用が発生します。長期修繕計画のエビデンスにも転用できる情報収集「今現状建物はどのような状態か」客観的に第三者に診断してもらう、もちろん手が届かない外壁もロープアクセス工法で全体を把握できるのです。

不具合の優先順位が大切

不具合の優先順位を緊急度×重要度で評価仕分けを行い足場を立派な足場は組まずに簡易足場で行った場合修繕コストは合理的に下がられます。また温存できる部位はなるべく先送りして修繕時期延期とするのがベストです。(人間と似ていると思いませんか?)

所詮築40年のマンションを新築並みに綺麗にすること自体無理があるのです。大規模修繕工事ではなく分割修繕工事を推奨します。

では何故普及しないのか

それは大規模修繕業者としては「売り上げが下がる・めんどくさい」ので提案するはずはないのです。大規模修繕業者さんの悪口を言ってるわけではありません。たまたま私にその技術があるので一般的には従来のやり方と変わらない為今後その技術者の育成に力を居れます。普及させたいと思います。分割修繕はお客様視点に立った手法と考えます。適しているのは40戸以下の小規模マンションです。理由は共用部面積に対する戸数が少ないので中・大規模マンションに比べて修繕積立金の負担率が高いのです。

工事費は令和6年以降上がる一方です

近年の建築資材高騰・人件費高騰・2024年問題の残業の規制での工期延長など大規模修繕工事費用は益々上がる傾向です。3年に一度の建物定期健診を行い計画的な分割修繕を検討してみてはいかがでしょうか。

重要度・緊急度とは

1⃣外壁漏水・・・コンクリート内に水が浸入すると鉄筋が錆びでコンクリートが爆裂します。

2⃣タイル浮き・・人が通行する部分のタイル剥落は人に当たった場合は建物所有者責任になります。(損害賠償責任)逆に人の通行しない部分はタイル剥落しても影響ないので万が一剥がれた時に対応すれば良いのです。共用廊下・バルコニーの壁は床から1mまでは浮いていても問題ないので無視するのも一手です(ただし調査による現状把握は行います。)

3⃣錆・・錆は放置してても自然治癒しません酷くなる一方なので早期対応が必要。(藤沢や鎌倉や茅ヶ崎の湘南エリアは塩害が多い、特にバルコニー支柱にさ錆び)

4⃣美観・・トップの写真をごらんください、タイルが違う色目で貼られて継はぎの状態で見た目よろしくありません。このようなタイル貼替も足場を架けずにロープアクセス工法で補修可能です。(神奈川県藤沢市内の物件です)・・・資産価値低下

その他の不良部は2の次です。外壁塗装は経年劣化で特に白系は汚れが目立つようになりますので目立たない色(薄い茶系など)の選定が良いと思います。