大規模修繕の外壁塗装の選定について
9年間探して見つけたA材料
大規模修繕の外壁塗装の選定についてですが、私は星の数ほどある材料で本当に優れた材料はあるのか?との思いで色々と自分なりの試験をしてきました。外壁塗料で重視されるべき性能は①対候性(太陽光に対する抵抗)②防汚性(汚れにくい)③追従性(クラックに対して柔軟がある)ですが③の追従性が私的には一番優先されるべきと感じます。
外壁のコンクリートは外気温により収縮を繰り返ししています(目には見えません)。ひび割れ・亀裂は避けられませんので塗料で保護するわけです。上の写真はAは私のおすすめ材料・Bは某メーカーのシリコン系塗料で大規模修繕で良く使われます。
追従性の試験をしました
筒状のスポンジに職人さんに2つの材料を塗ってもらい≒1年間野外に放置しておきました。そのスポンジをひねることにより追従性の確認ができるわけです。写真は≒1年経過したものです。
結果はA材の追従性が実証されました
B材を少しひねりを加えただけでひびが発生しています
A材は強めのひねりを加えてもひびは発生していません
外壁漏水に有効です
原因不明の外壁からの漏水はこの塗料を塗れば一発で解決する事例を6か所確認しています。材料費は通常の材料より2割程度高いですが外壁に無数に発生しているクラックからの水の侵入が避けられればコンクリートの中性化を遅らすことができます。
工程は①高圧洗浄②特殊プライマー③仕上げ2です。この材料は既存の目地シーリングを撤去しなくてもその上から塗れるので実質シーリングの撤去打ち換え費用はかかりません。
色は色見本帳(日本塗料工業≒650色)から自由に選べます。対候性・防汚性も優れておりデメリットは材料コストが高いことぐらいですからトータル的には通常工事より安くなります。
タイルに塗る材料もありますが、塗ると光沢がどうしても出てしまうのでタイルの質感は損なわれますので人目の気にならない部分の漏水防止に有効かと思います。(正面や外壁が目立つ部分は不向き)