大規模修繕のガラリ交換時要注意

マンションの外壁に付いてますね

大規模修繕時の外壁のガラリ交換するときに間違えるケースがありえます。上の写真がガラリです。主に換気や排気を外部に排出する開口部と思ってください。現場管理者も設計監理者も法的な基準を知らず悪気なく気が付かないでダンパーなしを付けてしまうと違法建築になります。マンションの大規模修繕は確認申請をしないので法的検査はないので注意したいです。

延焼の恐れのある部分とは

水色が建物です。(この図は断面図です)赤い部分が延焼の恐れのある部分です。隣地境界・道路中心線から1階は3m、2階以上は5mのエリアに防火規制があります。水色の建物から出火した時に隣接建物に火が燃え広がらないようにという趣旨です。ガラリが古くなり交換するケースもたまにあります。

私が以前神奈川県川崎市の田園都市線のたまプラーザ駅から徒歩20分のマンションでガラリ交換が行われましたが正規の羽根つきのダンパーが付いてなく途中気がついて全て交換させました。

ダンパーとは?

ガラリの裏側にヒユーズ(赤矢印)が付いています。火災の際にこのヒューズが熱で溶けて羽根が閉まるのです。羽根が閉まることで火が建物から出ないというわけです。万が一ですが火災が起き現場検証して防火ダンパーが付いていない場合に誰が責任を負うのでしょうか?

それは建物所有者になります。設計監理者と委任契約もしくはコンサル契約される場合、当マンションの大規模修繕工事の際に部材の取り換えについては建築基準法に「適合する」ものを使うことと契約に入れておいたほうが良いと思います。大規模修繕も確認申請をしないということで目に見えないミスはあり得ますので気を付けてください。