大規模修繕の周期18年の本質は?
今より更に修繕コストは高くなります
■18年周期
国土交通省の推奨周期は12年ですがこの周期を18年にするということが話題になっています。
新築時から72年後を想定すると12年周期では12×6回、18年だと18×4回という理屈ですが数字上はそのとおりかもしれませんがそんなに簡単なものではありません。南西面と北東面では劣化状況は違います。
要は材料を高耐久のものを使うことにより延命できるということらしいですが、現在の塗料でも非常に性能が高いものがありますのでそれで充分と思うのです。
要は工事費が高くなります。工事費をあの手この手で圧縮して将来の修繕に備えるべきところ逆行しているようにしか思えません。
■修繕箇所はなるべく温存
人間が誰しも年をとっていくことは自然現象で建物も劣化していくのですから、私はうまく状況をみながら温存延命を計画したほうが修繕積立金に優しい考え方と思います。
分譲マンションは法的に大規模修繕工事をやる義務はありません。あくまでお住いの皆様の資産なので資産価値の維持をするための保全修繕をする任意的なものなのでまだ機能している劣化部を直す意味を感じません。
工事費でマンションの品質に貢献しないのは仮設の足場工事です。この部分が皆さんあまり理解されていないようです。