【木造戸建】床がきしむ・沈む…すぐに床を張り替える必要がありますか?

家の中を歩いていて、

「最近、床がギシギシ鳴るようになった」

「以前より少し沈む感じがする」

こんな変化に気づくことがあります。

床の異常というと、

「古い家だから仕方ない」

「そろそろ床を全部張り替えた方がいいのかな?」

と思われるかもしれません。

しかし、床がきしむ・沈むという症状だけで、すぐに床全体の張り替えが必要とは限りません。

大切なのは、まずなぜその症状が出ているのかを確認することです。

床の異常にはいろいろな原因があります

木造住宅の床は、仕上げ材だけでできているわけではありません。

その下には下地材や根太、大引など、床を支える部材があります。

床鳴りや沈みの原因としては、

  • フローリングなど仕上げ材の劣化
  • 下地材の傷み
  • 木材の乾燥や収縮
  • 接着部分や固定部分の不具合
  • 床下の湿気
  • 床を支える部材の劣化

など、いくつもの可能性があります。

つまり、表面に現れている症状と、本当の原因が同じ場所とは限らないということです。

特に注意したい「床の沈み」

単なる床鳴りだけでなく、

「歩くと明らかに沈む」

「以前より柔らかく感じる」

「一部分だけフワフワする」

という場合は、床の下まで確認した方がよいケースがあります。

水分や湿気によって木材が傷んでいることもあれば、床下の構造部分に原因がある場合もあります。

反対に、原因が限定的であれば、床全体を壊して大規模な工事をする必要がない場合もあります。

「全部張り替えましょう」の前に

床に不具合があるからといって、

「古いから全部張り替えましょう」

と、すぐ工事範囲を決める必要はありません。

まず、

① どこで症状が出ているか
② どんな症状なのか
③ いつ頃から発生したのか
④ 床下に異常がないか
⑤ 必要な修繕範囲はどこまでか

この順番で考えることが大切です。

住宅も「症状」から原因を考える

人の体でも、痛い場所だけを見て治療方法を決めるわけではありません。

住宅も同じだと私は考えています。

床が鳴る。

床が沈む。

これは建物から出ている一つの「症状」です。

症状を見る → 原因を調べる → 必要な修繕を考える。

私はこの順番を大切にしています。

工事を売ることではなく、まず建物を診る。

住宅の「かかりつけ医」として、これからも住宅所有者の方がご自身で判断するための情報を、分かりやすくお伝えしていきます。