大規模修繕の配管劣化調査は最も大切です(築20年以上)
配管は人間に例えると血管です
2000年前半のマンションの配管は、現在に比べると錆に弱い材料を使っています。当時はその素材しかなかったので仕方ありません。配管直線部分は問題ないですが、コーナーの90度部分は継ぎ手の部分の防水性がなく錆が発生するのです。その検査方法として下記があります。
1⃣超音波による配管肉厚測定
2⃣内視鏡検査
3⃣エックス線
4⃣浸透探傷試験による溶接部検査
5⃣磁粉探傷試験による溶接部の検査
既存を取り外し配管入れ替え
2000年前半の配管は
1⃣給水管は給水用塩ビライニング鋼管⇒地中埋設部はPE管、PS竪管はステンレス管に変更が望ましい
2⃣給湯管は鋼管⇒ポリエチレン管・ポリブデン管に変更が望ましい
3⃣排水管は白ガス管⇒塩ビに変更が望ましい
配管内をコーティングする方法もありますが、耐用年数は10年なので避けるべきです。均一に厚みがコーティングできません。
配管交換の予算を確保する必要があります
配管トラブルは生活が成立しなくなるので、調査して現状把握し計画的に交換するようにしましょう。外壁の劣化具合がそれほど進行していない場合は修繕時期を遅らせるようにしなくてはお金は出るばかり。計画的修繕を組み合わせて無駄な工事を排除しなくては修繕積立金はいくらあっても足りません。私は大規模修繕よりも計画的分割修繕を推奨します。建物は人間と同じで劣化しますのでその築年数に応じた適切な調査検査をして現状把握することが最も大切です。