大規模修繕は必要ない理由1⃣
答え⇒
そもそも大規模修繕は必要なのか?
答えは「不要です」
上のグラフを見てください。黒い線が積立金の折れ線グラフになります。42所帯の小規模マンションの実例ですが13年目、23年目、35年目に大規模修繕を実施していますが修繕積立金はその都度一気に減ります。これでは管理組合さんが疲弊してしまいます。大規模修繕は国の指針もあり15年前後に一度が望ましいとありますがこれ自体疑問です。大規模修繕は強固な足場を設置して行いますがこれをやるとやたらお金がかかります。
大規模修繕はそのほとんどが「不必要」なのです。正解は劣化状況に応じた「適宜・適時の修繕」です。
業界の常識は管理組合側から見ると非常識
外壁修繕は見た目を綺麗にするだけの為に15年分の積立金が「¥0」になるのは不合理と思いませんか?大規模修繕は国と業界が作り上げた見せかけの常識と認識します。そもそも劣化は外壁全体的に均一に起きていません。部位ごとに劣化進行速度が異なるケースがほとんどで何もまとめて行う必要はありません。適宜適切に劣化状況を把握することで建物の状態や予算に応じて適切な分割をすることが一番のコストパフォーマンスが高くなります。
また本来の劣化診断調査は修繕工事の実施時期の必要性を判断するものですが、大規模修繕ありきの前提で行われていることが多く工事範囲や工事内容の決定において診断結果がほとんど反映されていないのが現実です。正確な建物劣化調査をまとめてその優先順位つけいわゆる「仕分け作業」が必須です。大規模修繕ありきの調査は外壁の手が届かないところは契約後「実数精算」で契約以外の追加要素となるので管理組合側からみると費用発生リスクがありますのでロープアクセス工法にて外壁調査をしてくれる調査会社がおススメです。要は建物全体を把握しないと修繕優先度×重要度判断ができないのです。調査会社は施工業者と関係ない第3者にしないと余計な工事を含まれてしなう可能性があります。
不要不急な工事が含まれている
結果、不要不急な工事が含まれた大規模修繕の計画内容の工事となり資金不足に陥ります。実施時期についても長期修繕計画の時期にこだわらず建物の劣化状態に合わせて検討することがとても大切ですので、3年に一度ぐらいは定期健診を行い(通常10万前後)で専門家にチェックしてもらいその記録を残して建物カルテとしてまとめさせてください。
本当に必要な修繕について
外壁の大規模修繕ではなく「外壁の大規模高圧洗浄」を行えば美観が保てますし足場を組まなくてもロープアクセス工法にてかなり安価にできます。必ず実施するものとしては配管類の更新(給排水管など)は新築後30年後には必ず必要になります。
また、外壁からの漏水・爆裂・タイル剥離などは待ったなしで修繕が必要です。屋上防水は5年毎定期的なトップコート塗り替えは必要です。
赤の矢印の部分は常に直射日光を受けて劣化が一番進行します。
外壁汚れはきりがない
下のような汚れは洗浄しても再発しますのでそのようにならないように「予防修繕」が必要です。頂部にアルミ水切り(既製品)を貼ることで汚れが90%は低減します。ただ洗浄して塗装するのは意味がないですね。