大規模修繕工事のコストダウン専門ブログです
修繕積立金の値上げはしなくて大丈夫
大規模修繕のコストダウン手法(小規模マンション修繕費節約専門)ブログです。私は建設・大規模修繕業界に現場の作業所長(新築・改修・大規模)として≒33年経験したことを要約してブログを≒120件ほど書いております。カテゴリーはプロフィール・品質・コスト・診断の4つに分けています。ブログを書こうと思ったきっかけはホームページ上でお客様の立場に立った情報がいかに少ないかと思い、ならば修繕を控えたマンションにお住いの方々の少しでもお役に立てれば、何かのきっかけになればと思いました。建築には技術的知識の少ない一般個人の皆様・管理組合様側の視点でブログを日々更新しております。詳しくはそちらをご一読いただければ幸いです。
まず大規模修繕の世間一般常識的に言われていることを一旦白紙の状態にしてお読みください。
1⃣12年~15年に一度実施を推奨(国土交通省指針)
12年~15年周期というのは「何もせず12年~15年放置した場合」を意味します。放置すればするほど劣化が進み修繕象範囲が増えるので工事金額が増え受注金額が増えるのです。業者もまとまった受注が欲しいのです。業者側からみれば理解できます。管理組合にとって良い修繕業者とはやりたがらないこと・めんどくさいこと・工事額が少なくても対応してくれる業者さんです。大規模修繕ではなく修繕費節約側の分割修繕。
2⃣1戸あたり100万前後かかる
劣化はその対象部位により劣化速度は異なりますのでその状況に合わせた対応が必要なのです。(3年に一度程度定期健診)マンションの劣化具合は建物ごとに違うので一概には言えない。大規模外壁洗浄で十分美観は保てます。
3⃣修繕積立金は値上げする傾向にある
値上げすると資産価値が下がりますのでやめましょう。予算の中で優先順位をつけましょう。マンションも人も高齢化傾向が増え修繕積立金が底をつくような工事発注はリスクがあります。
4⃣外部足場は当然必要
足場以外の工法があります。ロープアクセス工法は有効な手法。外部足場は資産価値に「寄与」しません。建物診断調査結果を見て最低限にしましょう。
5⃣設計は必要
新築と違い仕様や範囲の問題だけなので「設計」というよりは「仕様選定」です。無用な書類が多く現場第一主義から見るといかがなものかと思います。書類がいくらきちんとしていても「現場の品質が悪い」のであれば本末転倒。工事監理を重んじている現場を精力的にチェックしてくれる設計者が良い。
6⃣コンサルタントは必要
コンサルタントは無資格でもだれでもなれます。施工経験の乏しい設計者(新築)では修繕知識がすくないので気をつけましょう。大規模修繕を専門にしている設計者が良い。管理組合側の設計・工事と利害関係のない第3者に依頼することが必要。不要不急な無駄な工事は排除する考えのある人にしましょう。
7⃣修繕積立金が不足した場合は借入することで対応する・一時金を徴収する
建物診断・分割修繕することで回避できる可能性がかなり高まります。
8⃣建物診断は無料サービスを使う
「ただより高いものはない」という例えがあるように不要不急な工事を膨らませる可能性があります。無料でまともな仕事をしてくれるわけはありません。無料診断の調査報告は長期修繕計画の情報に役立つとは思えません。
9⃣見積中身は設計にチェックしてもらう
見積は必ずセカンドオピニオン(設計・工事利害関係ない第3者)を受けてください。
🔟相見積もりは行う
最低でも4社管理組合から指定しましょう。ただし数量調書は建物診断をした業者に依頼することが取りこぼしを防げます。