マンションの大規模修繕で足場なしは品質的に大丈夫か

結論から言うと大丈夫です

マンションの大規模修繕で足場なしについてですが結論から言いますと問題ありません。ブランコ足場やロープアクセスで行いますが作業性は足場よりも確かに不安定ですが実に体重移動を取りながら職人さんは施工します。一時的に固定できる道具も持ち合わせています。仮設足場費が削減できる分無足場工法は職人さんの手間が割高にはなりますがそれでもトータルコストは下がります。ただ職人さんのレベルはばらつきがありますがそれは本足場でも同じことですが条件はあります。

①5階以上であること(低層階ではコストパフォーマンスは少ない)

②施工範囲が広範囲でないこと(水平移動は問題なく可能)

③全て無足場で施工したケースを見ていますが問題ないレベルでした。

デメリットは

お客様の完了検査ができないことです。職人さんの写真を撮ってもらいそれを確認するのですか都合の良いところしか撮影しないことも考えられるリスクがあるために第三者検査をお勧めしています。職人さんたちも第3者からチェックしてもらうことで自分たちの仕事が評価されるわけですからお客様も工事業者さんも納得できるのではないでしょうか。

メリットは

①仮設費用の圧縮で総額大規模修繕コストは概ね-30%コストは下がるでしょう。

②足場シートが不要なので日照がさえぎられることはありません。

③防犯面も足場をよじ登られるリスクはありません。

④垂直面の工事は特にパフォーマンスを発揮します。

安全性

ロープ作業はメインロープとライフラインで構成されメインロープが万が一切断してもライフライン(補助ロープ)で落下しません。2本同時に切れることはあり得ませんし。ロープは引張り力に強いのですがせん断(摩擦)に弱いので角あての保護でロープガードで保護します。落ちたくても落ちない構造になっています。

何故普及しないのか?

それは高所恐怖症の人が多いからでしょう。ヨーロッパでは普通に取り入れられている工法でスタンダードです。彼ら職人さんたちは大規模修繕の救世主と思いますね。いきなり本足場、無足場と決めつけるのではなく事前に調査をしてその不良部に応じて選定すべきで混合したミックス足場を推奨します。ロープ作業で有名なのはガラス拭き職人さんですがあの方たちではこの大規模修繕の工事はできないのです。塗装・タイル・シーリングができる方にもっとチャレンジしてほしいですね。