大規模修繕工事費が不足している場合

借入や積立金は値上げしなくても大丈夫

国土交通省の推奨している12年周期は意味がありません。建物は100棟あれば100棟劣化状態は違うのです。人間に似ていますね。70歳のご高齢の方100人いたらその健康状態は1人一人違うわけです。人も建物も年数が経過すると年をとり若い時に比べ色々と病気になる傾向になるわけで建物も同じなのです。

人間で例えた場合、癌・心臓病・胃潰瘍・坐骨神経痛など病気が重複していた場合全て同時に手術しませんよね。一番命の危険がある病気をまず手術して残りは経過観察というのが一般的でしょう。建物も同じです。

12年周期でなくても土地の方位・地形・環境・建設時期・職人の技術レベル・現場監督の能力などの条件により場合によっては18年・20年でも大規模修繕時期を遅らすことも可能です(その逆もあり)。年をとること、建物が日照雨風にさらされ劣化することは自然の節理であるかぎり逆らうことはできないので、ならば無理してお金をかけて若返る必要もないのです。年相応がふさわしくうまく折り合いをつけることが良いと思うのです。

分割修繕というやり方

経過観察ということを建物で例えるならば「温存」 性能的にまだ何年か期待できる部材(シーリング等)場合はギリギリまで延命させるのです。現在の大規模修繕はまだ使える材料まで撤去して新設しています。これって無駄ですよね。

調査した段階で劣化具合の重要度×緊急度の仕分けを行い大した不良でない場合は足場を組まずにロープアクセスで分割修繕をすれは最小コストで修繕が可能になるのです。小規模マンション30戸ぐらいですと全体に足場を架けなくても大規模修繕も可能です。管理組合の予算はなるべく使わず節約修繕しましょう。ロープアクセス(無足場工法)ができる職人さんは10年前に比べかなり増えてきています。