簡易建物診断についての必要性

人間が健康診断するように建物も5年に一度は

建物は常に日光・雨・風にさらされています。当然劣化は免れません。

劣化(錆)が進行して錆部が膨張しその隙間から水が入りコンクリート内部に浸透して

爆裂を招きコンクリート中性化を引き起こします。

今現在、建物がどのような状態かを把握して大きな問題(漏水など)があれば早めに手を

うち対処することが大事です。

またその修繕記録を建物カルテとして保存しておくことがマンションの大切な情報となり

中古マンション購入検討者にも安心感を与えます。

簡易診断と本診断の違い

簡易診断・・大規模修繕を検討中の段階です。主に目視・打診・触診で不良個所とその優先順位を見極め

      概算工事費まで算出します。

本診断・・・コンクリート中性化・塗膜試験・タイル引っ張り・配管内部内視鏡など機器を使った本格的

      な診断になります。

簡易診断と本診断がありますがまずは簡易診断の見積を複数徴収しましょう。

その診断内容は各社バラバラなので良く説明を聞いてください。

コンクリート中性化・塗膜試験・タイル引っ張り強度試験は意味がありません。

簡易診断の段階でその手の内容が盛り込まれているのは要注意です。

理由は専門的にやるべきような検査になんとなく思えますがその検査をしたところで何がどうなる

わけでもなく、それよりも打診・触診だけで十分です。

費用

簡易診断費用は

50戸としますと→劣化調査で屋上・外壁・共用廊下・バルコニー・エントランス・外構・設備と広範囲に

行います。3日ぐらいかけてしっかり調査してくれるところが良いでしょう。

また外壁はロープによるランダム打診を各4面×2列も含めてもらいましょう。

調査後に不良個所を図面に落とし→写真整理→簡易仮設足場計画→積算見積及び金抜き内訳作成。

概算簡易建物診断は50戸×2万円=100万前後です。

大規模修繕工事費が1戸当たり100万ですから2万で複数見積徴収できる(修繕箇所の土俵を揃える)資料

が作成されその診断内容を各大規模修繕業者さんに説明まで調査会社にお願いしてください。

管理組合として調査結果資料だけもらっても困りますよね。

誰が調査・診断するのか?が大切

この点は重要確認事項です。

その人の技術レベルで相当な誤差が生じますので経験豊富な国家資格者が良いです。

中には職人さんを送り込むところもあると聞きます。

ご注意ください。

※修繕箇所の優先順位を示してくれるまたその「費用」を算出してくれる調査会社をお勧めします。